Googleのグループウェア管理ツール「G Suite」が、2020年に「Google Workspace」という名称でリブランディングされました。
これまでもGmailをビジネスで利用されていた方が多いと思いますが、独自ドメインでの利用を設定をする際には、専門用語が多く、多少のIT知識がないと設定が難しいものです。
今回は、「Google Workspace」において独自ドメインでGmailを設定したが、
メールが届かない、送受信できない場合の設定確認項目をご説明します。
この記事をご覧頂く前に、まず下記の「GoogleWorkspace」の初期設定についての記事をご覧頂き、手順が正しいかどうかご確認ください。⇒GoogleWorkspaceの使い方について詳しく見る
状況をテストして詳細を確認する
Gmailでメールが届かない場合、あるいは送信ができない場合は、様々な状況をテストしてみます。
具体的には次のようなテストになります。
テスト実行例
○該当アドレス(Gmailで送受信したいアドレス)
test@yourdomain.com
○テスト例
・他のGmailアドレスから該当アドレスに送信してみる
例.other@gmail.com ⇒ test@yourdomain.com
・PCのメーラーを利用して、既存ドメインのアドレスから該当アドレスに送信してみる
例.other@yourdomain.com ⇒ test@yourdomain.com
・WEBメールアプリ等を利用して、既存ドメインのアドレスから該当アドレスに送信してみる
例.other@yourdomain.com ⇒ test@yourdomain.com
・Yahoo等のフリーメールから該当アドレスに送信してみる
例.other@yahoo.co.jp ⇒ test@yourdomain.com
テスト実行結果をまとめる
上記の内容で行ったテスト結果は、この記事を参考にしても解決しない場合において、Googleサポートや、自社のサーバー管理者または、レンタルサーバー会社に問い合わせる際に必要となります。
テストした状況と、送信側アドレス及び、受信側アドレスの詳細を記録しておきましょう。
ネームサーバーの値を確認する
独自ドメインを用いて、Gmailで送受信を行う場合、これまで利用していた自社サーバーから「G Suiteアカウント」に配信されるよう、
自社サーバーのDNS(ドメインネームサーバー)を変更します。
MXレコードの設定を確認
自社サーバーまたは、レンタルサーバーのドメインの「DNS(ドメインネームサーバー)」を設定します。
具体的な設定方法は、Google Workspaceアカウント開設後、
Gmailの設定で「G Suite の MX レコードを設定する」という手順となります。
Googleの説明によると、次の通りです。
MX レコードの設定を更新して、メールが G Suite アカウントに配信されるようにします。これは、郵便局に転居届けを出して、郵便物が新しい住所に届くようにする手続きと似ています。
ドメインですでにメールをご使用の場合(メールアドレスの末尾が @yourdomain.com の場合)、以前のメール プロバイダの代わりに Gmail にメールが届くようになります。
引用:公式ヘルプ
手順の内容を再度確認し、ネームサーバーの値が下記の通り正しいかどうか確認しましょう。
SPFの設定を確認
なりすましメールを防止するSPF(Sender Policy Framework)が、自社サーバーにすでに設定されている場合があります。
この場合、既存の自社サーバーが設定した値となっているかと思いますので、下記ページを参考に値をGoogleのものに設定し直します。
なお、SPFの値はサーバーに1つしか設定できません。
SPFのDNSレコードが重複して存在している場合は、Google のみ残してください。
自社サーバー側にメールアドレスが存在しないか
これは盲点かもしれませんが、
既存の自社サーバーで作成したメールアドレスが存在する場合、
DNSの設定に関わらず、自社サーバー内でメールの送受信が行われます。
GoogleWorkspaceのアカウント管理のGmail を用いてメールの送受信を行いますので、
既存の自社サーバーにメールアドレスが存在する場合は全て削除します。
ただし、注意しなければならないのは、
未受信のメールデータ(サーバー上のデータ)も同時に削除されますので、必要に応じてバックアップします。
Googleヘルプの手順に従う
「Google Workspace」の管理コンソールに入り、ヘルプで「メールを受信できない」と検索すると、細かな手順が表示されます。
手順に従って確認する
表示された手順に従って、状況をチェックしてください。
「Check MX」を利用する
DNSでMXレコードも設定済の場合、「Check MX」を使用するよう表示されます。
このツールにドメインを入力すると、DNSの状態が細かに表示されますので確認して下さい。
Googleサポートに問い合わせる
以上の事を確認しても問題が解決しない場合は、Googleサポートに問い合わせます。
電話、チャット、メールでも問い合わせ方法が選べますが、「チャット」が最も便利だと思います。
画面上の情報をコピペしたり、キャプチャした画像を添付できるからです。
問い合わせの際には、最初にテストした詳細な情報が必要になるかと思います。
自社サーバー管理者に確認する
「Google Workspace」には、メールログを確認できる機能も備わっています。
メールログを確認して、Google側にメールが届いていない場合は、自社サーバーの問題です。
その場合は、サーバー管理者に確認して、状況を相談してみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、独自ドメインでGmailを設定した場合において、メールが届かない、送受信できない場合の設定確認項目についてご紹介しました。
- 状況をテストして詳細を確認してまとめる
- ネームサーバーの値を確認して問題ないか確認する
- 自社サーバー側にメールアドレスが存在する場合は削除する
- Googleヘルプの手順に従い、googleのサポートを受ける
- Googleにメールがない場合、自社サーバー管理者に確認する
以上となります。
この記事がお役に立てれば幸いです。
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