2020年10月に次世代の新しいGoogleアナリティクスとしてリリースされたのが
「Googleアナリティクス4(GA4)」です。
従来のGoogleアナリティクスUA(ユニバーサルアナリティクス)よりも、
横断的にウェブとアプリのユーザー行動を把握することができる機能が搭載されています。
効率よくweb集客するためには、アクセス解析情報から次の施策を考えることが基本となります。
この記事では、GoogleアナリティクスGA4でアクセス解析を行うときに注目すべき
7つの基本レポートについて解説します。
なお、これまで主流だったGoogleアナリティクスUA(ユニバーサルアナリティクス)は、2023年7月にサポートが終了となります。
UAからGA4へのデータ引継ぎはできませんので、できる限り早い段階で、GA4へ移行しましょう。
下記の記事では、日本国内における「検索エンジンのシェア率」について調査した最新のデータをご紹介していますので合わせてご覧下さい。⇒日本国内の検索エンジンのシェア率を見る
自動生成される7つのレポート
GoogleアナリティクスGA4の左側にあるナビゲーションには、
- ホーム
- レポート
- 探索
- 広告
- 設定
の5つのメニューがあります。
5つのメニューのうち「レポート」は、GoogleアナリティクスGA4が自動生成してくれるレポートです。
今回は、これらの基本レポート7つ
- リアルタイム
- ユーザー属性
- テクノロジー
- 集客
- エンゲージメント
- 収益化
- 維持率
について詳しく解説していきたいと思います。
なお、7つの基本レポートとは別に存在する
「レポートのスナップショット」
は、各レポートのダイジェスト版になります。
このうち、GoogleアナリティクスGA4が自動分析を行い報告してくれる
「Insights」
では、アナリティクス・インテリジェンスによる「予測」と「結果」が見れます。
従来のUA版のものより、
直感的に理解しやすいものになっていますので、随時チェックしておきましょう。
下記の記事では、WEBマーケティングにおける戦略の必要性について解説していますので合わせてご覧下さい。⇒Webマーケティング戦略の必要性と基礎について詳しく見る
リアルタイムレポート
まずはじめに、「リアルタイムレポート」について解説します。
従来のアナリティクスUA版にもあった、
今、現在アクセスしているユーザーのアクセス状況を見る事ができる
のが「リアルタイムレポート」です。
ユーザーの行動がわかる
リアルタイムレポートでは、過去30分間のユーザーの動向を見る事ができます。
このデータの動きを見る事で、ユーザーの行動を理解する事に役立ちます。
特に、1日限りのプロモーションを行った時や、SNSによる投稿について、
瞬時にサイトにもたらした影響について把握する事は、その効果を測るうえで重要です。
イベントとコンバージョン設定確認
リアルタイムレポートを利用する事で、設定したイベントやコンバージョンが正しく動作しているかどうかをテストする事ができます。
- ボタンを押す
- ページのスクロール状況を見る
- 滞在時間を測る
など、GoogleアナリティクスGA4では、イベントの測定が簡単にできるようになりました。
もともと用意されているイベント設定もありますが、自身で設定したイベントが正常に機能しているかどうかチェックする上で、リアルタイムレポートが便利です。
「ユーザー」コレクション
ユーザーコレクション」には、年齢や性別といった「ユーザーの属性」に関する情報や、ブラウザやデバイスといった「ユーザーの環境」について解析を行う事が可能です。
ここでは、それぞれの項目について詳しく解説致します。
ユーザー属性レポート
「ユーザー属性レポート」には、ユーザーの
- 年齢
- 性別
- 居住地域
- 言語
- アクセス履歴
- 購入履歴
- 興味や関心
などの情報に基づき、分類してデータを可視化して閲覧する事が可能です。
Googleシグナルの有効化
「Googleシグナル」とは、Googleにログインしているユーザーから得られるデータです。
Googleシグナルを有効化する事によって、先ほど解説した「ユーザー属性」と「インタレストカテゴリ(興味や関心)」に関する、より包括的なデータが取得可能です。
モバイルアプリのデータ
Googleシグナルのデータは、Googleアカウントから得られるデータや、デバイスのIPアドレスをもとに地域データが取得されます。
しかし、モバイルアプリのデータに関しては、「デバイス広告ID」を元に収集されます。
モバイル広告IDには、ユーザーごとに使用履歴や閲覧履歴などのデータが紐づいており、
「デバイス1つ」に対して「モバイル広告IDは1つ」のみ発行されます。
テクノロジー(ユーザー環境レポート)
テクノロジーレポート(ユーザー環境レポート)では
自社サイトにアクセスしたときにユーザーが利用していたブラウザや、
デバイスカテゴリー、プラットフォームについて把握する事が可能です。
ユーザーがどのような環境でサイトにアクセスしたか把握できれば、アクセスしやすい環境を整えることが可能です。
プラットフォームとデバイスカテゴリ
「プラットフォーム」は、コンテンツにアクセスした方法で、下記の3つです。
- WEB
- Androidアプリ
- iosアプリ
「デバイス カテゴリ」は、サイトにアクセスした際にユーザーが使用したデバイスのタイプについて表示されます。
- デスクトップ
- モバイル
- タブレット
レポート上では、これらの組み合わせが表示されます。
例えば、デスクトップPCを用いてWEB経由でサイトにアクセスした場合、
「web/desktop」と表示されます。
「ライフサイクル」コレクション
「ライフサイクルコレクション」は、集客からサイト内での行動に関するデータを確認する事ができます。
- 集客
- エンゲージメント
- 収益化
- 維持率
これら4つのレポートを見る事ができ、集客の経路やサイト内でのイベント(行動)、ユーザーのリピート率など、細かな指標が可視化されます。
ここからは、各レポートについて詳しく解説してまいります。
集客
「集客」レポートでは、ユーザーがサイトを検索した方法や、再訪問した経路などが確認できます。
集客サマリー
「集客サマリー」は、各詳細レポートのダイジェスト版です。
- アクセスしてきた経緯
- 最初に訪れたページ
- 検索で使用した検索語句
などの概要を知る事ができます。
ユーザー獲得
「ユーザー獲得」レポートには、
新規ユーザーに関するデータが表示されます。
トラフィック獲得
ユーザーの流入元となっているメディアの名称や、どのくらいのユーザーが流入(アクセス)しているか、平均セッション時間、収益化の状況などをメディアごとに知ることができます。
エンゲージメント
SNSにおける「エンゲージメント」とは異なり、
WEBサイトやアプリに対するユーザーの操作を「エンゲージメント」
と、GoogleアナリティクスGA4では表現しています。
イベントの発生回数やページ別平均セッション時間、平均滞在時間などがわかります。
自動で計測される項目もありますが、自分の知りたい情報を自由に設定して表示することもできます。
イベント
サイトやアプリ内でユーザーが行った操作(クリック、スクロール等)や、エラーについての詳しい情報を知る事ができます。
コンバージョン
発生したコンバージョン(目標を達成したイベント)に関する情報を細かく知る事が可能です。
例えば、
- コンバージョンに至った経路
- コンバージョン率(目標に達した割合)
- コンバージョンに至った広告との関係
など、詳しく知る事ができるのがコンバージョンレポートです。
ページとスクリーン
GoogleアナリティクスGA4では、WEBサイトやアプリに対するユーザーの操作を「エンゲージメント」と表現するようになりました。
エンゲージメントには、下記のデータを元に統計データが作成されます。
- 10秒を超えて発生したセッション
- イベントが発生
- 2ページ以上のページビューが発生
ページとスクリーン(画面)のレポートでは、発生したエンゲージメントを元に
- エンゲージのあったセッション数
- エンゲージメント率
- 平均エンゲージメント時間
- イベント数
- コンバージョン数
等のデータを、ページ単位で数値化する事が可能です。
収益化
「収益化」レポートは、自社サイトやアプリ内での売上を知ることができる項目です。
eコマースや、アプリでのサブスクリプションを持たないサイトでは不要の項目です。
アイテムやブランドの表示回数やカート追加の履歴、定期購入やアプリ内購入、広告収入などの状況を細かく確認することができます。
eコマース購入数
ECサイト内での、ユーザーの行動に基づいて、
- 商品毎売上
- 平均購入収益
- ユーザー当たりの平均購入収益
などのデータを分析する事ができます。
アプリ内購入
アプリの収益化について、商品やサブスクリプションに関する分析を行う事ができます。
パブリッシャー広告
アプリで発生している広告収益に関するデータを見る事ができます。
維持率
「維持率」レポートは、自社サイトにアクセスしているユーザーを、
新規ユーザーとリピートユーザーに分けて捉えます。
新規ユーザーを獲得しつつも、リピートユーザーのアクセスを増やしていく事が、持続的な成長へと繋がりますので、維持率をチェックしておくことはとても重要です。
コホート分析
「コホート」とは、「共通の特性を持つユーザーのグループ」の事です。
例えば、下記のような行動を持つユーザーはそれぞれ同じコホートに属します。
- 初回アクセス日が同じ日のユーザー
- アクセス中に、同じイベントを発生させたユーザー
- アクセス中に、同じコンバージョンを発生させたユーザー
- 特定のイベントを発生させたユーザー
例えば、実施した施策ごとにエンゲージのあったユーザーをコホート分けし、その行動を追う事で、コンテンツの達成度への変化やコンバージョンへの経緯の変化を見極める事ができ、次の施策に役立てる事が可能です。
ライフタイムバリュー(LTV)
ライフタイム バリュー(LTV)とは「顧客生涯価値」を指し、
ある期間にわたってユーザーから得られる利益
の事になります。
GoogleアナリティクスGA4におけるライフタイム バリュー(LTV)では、全期間において、ユーザーがどの程度、ビジネスに貢献しているかをグラフで確認できます。
例えば、有料検索やメルマガなどで新規に獲得したユーザーからの収益を確認する事ができます。
ライフタイム バリュー(LTV)の効果が高いユーザーからデータを得る事ができれば、
同様の施策を打つ事で、収益を拡大する事が可能です。
『GoogleアナリティクスGA4』7つの基本レポートまとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、Googleアナリティクス4(GA4)について、アクセス解析時に確認すべき7つのレポートについて解説致しました。
- 1.リアルタイム
- 現在アクセスしているユーザーのアクセス状況を見る事ができる
- 2.ユーザー属性
- ユーザーの年齢・性別・興味関心などの属性に関するデータが見れる
- 3.テクノロジー
- アクセスしたユーザーの、デバイスやブラウザなど環境が分かる
- 4.集客
- ユーザーが検索した方法や、再訪問した経路などが確認できる
- 5.エンゲージメント
- イベント発生回数やページの滞在時間などがわかる
- 6.収益化
- 自社サイトやアプリ内での売上を知ることができる
- 7.維持率
- 新規ユーザーとリピートユーザーの獲得状況がわかる
GoogleアナリティクスGA4では、リアルタイム・ユーザー属性・テクノロジー・集客・エンゲージメント・収益化・維持率の7つの項目を細かく分析することでサイトにアクセスしたユーザー行動を知ることができます。
効率よくネット集客するためには、自社サイトにアクセスしたユーザーの属性や行動をアクセス解析ツールで分析して施策に活用することが大切です。
下記の記事では、初心者でも自分で簡単にできるSEO対策のやり方について解説していますので合わせてご覧下さい。⇒初心者でも自分で簡単にできるSEO対策のやり方を詳しく見る
コメント