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デザイン思考の手法「共感マップ」とは?ペルソナとの違いと作り方の事例

デザイン思考「共感マップ」の作り方や事例マーケティング理論

新商品や新たなサービスを新規に開発する場合、そのターゲットとなる人物をどこまで理解しているかが成功と失敗の大きな分かれ道です。

実際に利用するユーザーの姿を想像して開発に取り組むことが必要ですが、

共感マップを活用すればフォーカスすべきポイントを明確にできます。

 

この記事では、共感マップとペルソナの違い、共感マップの作り方を解説します。

 

なお、記事の後半では、

「共感マップ」フレームワーク・テンプレートがダウンロードできます。

ぜひ、最後までご覧下さい。

 

経済産業省推進資格ITコーディネータ古澤シンジ

著者:古澤シンジ

経済産業省推進資格ITコーディネータ

古き良きアナログを大切に、デジタルとの融合を考えるマーケティングについて情報を発信。

⇒筆者の情報

共感マップとは

共感マップとは、

ユーザー感情や思考を書き出し視覚化することで、

ユーザーのニーズを把握するマーケティング手法です。

 

フレームワークを使用し、共感マップを作成する事によって、ユーザーの感情や行動を整理する事ができ、商品やサービスの開発に役立てる事ができます。

 

共感マップとペルソナの違い

共感マップとペルソナとの違いは次の2点です。

〇表面的な部分よりも、ユーザーの心理面を理解する
〇ユーザーの心理面を俯瞰的に見られる

 

ペルソナシート設定例

属性情報も含めたユーザー像を設定するペルソナ

 

ペルソナが、年齢や性別、エリア等の属性情報も含めてユーザー層を可視化するのに対し、共感マップは、

ユーザーの感情や嗜好、行動といった内面的な部分にフォーカスしています。

 

共感マップを作る目的

マーケティングではペルソナの絞り込みが重要ですが、共感マップは次の目的のため行われます。

〇ユーザーが何を求めているかを追求し、具体的なニーズを理解する
〇フォーカスポイントを明確にする
〇開発チーム内における認識を統一する

 

共感マップを作る事によって情報が整理できるため、ユーザーへの理解が深まります。

新商品や新しいサービスを開発する際には、

共感マップを活用したユーザーの理解が必要不可欠と言えるでしょう。

 

共感マップを構成する6つの要素

共感マップを作るためには、次の6つの要素を知らなければなりません。

  1. SEE(見ているもの)
  2. HEAR(聞いていること)
  3. THINK and FEEL(考えていること・感じていること)
  4. SAY and DO(言っていること・行動していること)
  5. PAIN(痛み・ストレスに感じていること)
  6. GAIN(欲しているもの・得られるもの)

 

共感マップフレームワーク

共感マップは6つの要素で構成されている

 

これらを具体化することでユーザーが求めるものを把握することができます。

ここからは、共感マップ作成時の注意点や作成のポイントも合わせてご紹介します。

 

SEE(見ているもの)

ユーザーが日常生活の中で何を見ているかを記入します。

注意点は、ニーズを浮き彫りにするためにもなるべく具体的に記入することです。

 

HEAR(聞いていること)

家族や周囲の交友関係などから、普段聞いていることを書き出します。

ファッションや結婚、遊びなど、ユーザーの周囲でどのような情報が飛び交っているかを記入します。

 

THINK and FEEL(考えていること・感じていること)

ユーザーが、何かに接する時に考えていることや感じていることを列挙します。

将来の夢は何か、本当にやりたいことは何かなどの夢もこの項目に含みます。

 

SAY and DO(言っていること・行動していること)

日常的にユーザーが言っていることや、やりそうな行動です。

家族や会社の同僚に対しての発言や、周囲に対してどのように振る舞っているかなどを列挙します。

 

PAIN(痛み・ストレスに感じていること)

ユーザーがストレスに感じていることや、不安・悩みなどを記入します。

この「PAIN」は開発に関わる大きなヒントが隠されていることがあるので、全6項目の中でも特に重要です。

 

GAIN(欲しているもの・得られるもの)

ユーザーが、前述した「PAIN」を解決した際に得られるものについて記入します。

PAINを解決したときに得られるものは何か、仕事やプライベートに関わらず求めているものは何かを列挙することがポイントです。

 

共感マップの作成方法

共感マップを構成する6つの要素を理解したら、実際に共感マップを作っていきます。

共感マップの作り方は次の3ステップで行います。

  1. ユーザーインタビュー
  2. 6項目を書き出す
  3. ブラッシュアップする

 

ユーザーインタビュー

ペルソナシートを作りインタビューを行いますが、

できるだけ主観に偏らないようにすることがポイントです。

 

事例としては

  • 「生まれはどこか」
  • 「好きなものは何か」
  • 「どのような生活をしているか」

 

など、細部まで掘り下げてインタビューすることが大切です。

 

6項目を書き出す

インタビューの結果を、共感マップの6項目に整理して書き出します。

性格や行動を踏まえて、なるべく細かく書き出すことがニーズを浮き彫りにするポイントです。

 

ブラッシュアップする

共感マップは一度完成したら終わりではありません。

さらなるインタビューなどで情報を蓄積し、新たな発見などを加えてブラッシュアップすることで、より充実した共感マップとなります。

 

共感マップのダウンロード

共感マップはこちらからダウンロードできますので、ぜひお使いください。

⇒「共感マップ」をダウンロードする

 

共感マップでユーザーを理解する

いかがだったでしょうか。

今回は、ユーザーの理解を深めるために役立つ「共感マップ」について、ペルソナとの違いや、共感マップの構成要素、及び作り方について解説しました。

  • 共感マップは、ユーザーが求める具体的なニーズを整理できる
  • 共感マップは6つの要素で構成されている
  • ユーザーインタビューを元に、6つの要素に書き出して整理する

 

空想ではなく、ユーザーに対して、実際にインタビューして作成する事が重要です。

その際には、できるだけペルソナに近いイメージのユーザーにインタビューするべきでしょう。

共感マップを活用して、より良い商品やサービスの開発を行っていきましょう。

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